債務整理 [事例3]

返済できなくなった奨学金が自己破産で免除に

40代女性
債務整理方法借金総額
破産・同時廃止 420万円⇒0円

背景

Aさんは生まれが東北地方で、兄弟姉妹の多い家庭で育ちました。周囲の友人達と同じ様に高校・大学と進学しましたが、兄弟姉妹が多い家庭の事情もあり進学にあたっての学費は奨学金に頼ることとしました。東京の大学に進学し上京してきたAさんは、無事に大学も卒業し東京の企業に就職しました。就職からしばらくしてAさんは結婚が決まり、結婚と同時に会社を退職し主婦として家事・育児に専念することになりました。当初は夫の収入も安定していたことから、生活費が不足することもなく奨学金の返済も問題なく行えていました。

しかし、夫の勤務していた会社が景気の影響を大きく受けてしまい、夫は転職せざるを得なくなりました。幸い、次の勤務先はすぐに決まりましたが、前の勤務先と比べると給料の額が下がってしまいました。減ってしまった給料で何とか生活はやり繰りしていたものの、Aさんの奨学金を返済するまでの余力まではなく、返済が少しずつ滞るようになってしまいました。奨学金の保証人になっていた父も体調を崩して療養生活を送っていたことから、奨学金返済の目途がたたなくなってしまい、債権者からの督促も相次いで来ることに困り果て、Aさんは当事務所にご相談に訪れました

対応

Aさんの負債はほとんどが奨学金で、それ以外には若干のクレジットカード利用分の負債があるだけでした。加えて、めぼしい資産も特にありませんでした。Aさんの家族の収支の状況をみると、Aさんの負債を返済していくだけの余力が出せないことが明らかであったこともあり、破産・同時廃止手続きで受任する方針に決まりました。しかし、Aさんが破産することになると、奨学金の保証人になっているAさんの父に残額の一括請求が来るおそれがありました。そのため、まずはAさんの父が保証債務についてどの様に対応するか家族で協議してもらうことになりました。

AさんとAさんの両親で協議したところ、体調を崩しているAさんの父が保証債務を履行していくことは困難であるから、Aさんの父も破産することに決まりました。もっとも、Aさんの父は体調の関係もあり、東北地方の地元で弁護士に依頼することとなりました。そのため、当事務所ではAさんのみ破産・同時廃止事件としてご依頼を受けました

結果

受任後の調査によっても、Aさんには目ぼしい資産もなく、免責不許可事由に該当する事柄もありませんでした。そのため、当初の予定通り、破産・同時廃止手続きで申立を行いました。即日面接でも特段、裁判管から厳しい指摘等を受けることもなく、無事に同時廃止となりました。債権者からも意見が出されることもなく、審尋を経てAさんは借金が全額免除されました。

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