不倫慰謝料

不倫慰謝料を請求されて払えない場合はどうすれば良い?

「ある日突然、内容証明で不倫慰謝料300万円を請求された」…このようなとき、どうすればいいのでしょうか。

期限までにお金を用意できるとは限りませんし、かと言って「払えなければ法的措置」と言われることもあります。

この記事では、不倫慰謝料を払えない場合の考え方と対処法を解説します。

1.慰謝料請求されたがお金がない場合

「慰謝料請求されたがお金がない」「払えない」という場合、まず、以下のことを考えてみましょう。

(1) 慰謝料の支払い義務があるか

不倫慰謝料は、民法上の不貞行為(自由意志で肉体関係があること)について、平穏な家庭環境を破綻させたことで発生します(民法770条1項1号、709条)。

したがって、たとえ不倫と言われたとしても、肉体関係がなかったり、家庭環境が不倫以前から破綻していたりした場合には、慰謝料は発生しません

また、慰謝料が発生しても、その請求には3年の時効(不倫の事実と不倫の相手方を知った時が起算点)があり、時効期間が経過すれば支払い義務はありません。

もし慰謝料の支払い義務がない場合、請求を拒むことができます。

(2) 慰謝料の請求額は適切か

不倫の慰謝料を請求されたとしても、請求どおりの全額を支払う必要があるとは限りません。

相手方からの請求が相場以上に高額になっている可能性もあります。

このような場合、後述するように慰謝料の減額を交渉できることがあります。

【そのまま払えないとどうなるか】
口頭や手紙、内容証明郵便で慰謝料を請求された段階なら、払えなかったとしても強制執行や差し押さえにはなりません。
(相手の意思が堅ければ、その後、弁護士を立てて訴訟などになる可能性があります。)
既に訴訟で慰謝料の支払いが決まってしまったり、執行認諾文言付き公正証書で慰謝料を支払うことになっていたりする場合、支払えないと強制執行で財産を差し押さえられてしまうでしょう。

2.支払い能力がなく慰謝料を払えない場合の対応

もし慰謝料の支払い義務があり、現状のままでは支払えない場合でも、以下の3つの対処法があります。

①慰謝料の減額を交渉する
②分割払いの交渉をする
③借金をして支払う

①と②は、相手方と交渉できるのが前提です。ただ、相手方も払ってもらえないのも嫌ですし、訴訟になると手間と時間がかかりますから、冷静な交渉には応じてくれることがあります。

以下でそれぞれ解説します。

(1) 慰謝料の減額

減額交渉は、相場より高額の請求と、相場どおりの請求で少しポイントが異なるため、別々に解説します。

相場より高額を請求された場合

例えば200万円が相場のところを倍の400万円で請求されたような場合です。前半でお伝えしたとおり減額してもらえることがあります。

訴訟になっても請求満額が認められる可能性は低いことを伝え、双方納得できる相場どおりの金額にしてもらうよう交渉しましょう。

とは言え、相場というのは簡単にわかるものではありません。単に「相場は200万円です」と伝えるのではなく、自分の不倫についての慰謝料がそこまで高額にならない理由をしっかり伝えましょう。

慰謝料が高額にならない理由としては、主に次のようなものがあげられます。

  • 不貞行為の期間が短い、回数が少ない
  • 婚姻期間が短い
  • 相手に強要された、立場上断れなかった

相場どおりの慰謝料を請求された場合

もし請求された慰謝料が相場どおりだった場合、先ほどのような減額交渉は難しいです。

基本的には、経済的な事情で支払いが難しいことをまず伝え、誠意を持って交渉するしかありません。

具体的にどんな事情があって支払えないのか、いくらなら払えるのか、いつまでに払えるのか、相手に理解してもらえるように交渉しましょう。

(2) 分割払い

基本的に慰謝料は一括払いで請求されます。ただ、場合によっては最初から分割払いでもいいという交渉の余地を残していることもあります。

分割払いの交渉では、必ず最後まで支払うということや、どの程度の期間で支払えるかが重要になります。
例えば、2年や3年の分割払いとなると、相手としても納得できませんし、それほど長期間本当に払い続けてくれるのかも心配になるでしょう。

分割払いを交渉する際のポイントとしては、最初にまず払えるだけの額を支払い、しっかり相手に「自分は支払う意思がある」ということを伝えることです。

そして、残額はどうしてもすぐには用意できないから、いくらずつの分割払いにしてほしい旨を、誠意を持って伝えましょう。

(3) 借金(借り入れ)

減額にも分割払いにも応じてもらえない場合、基本的にもう交渉の余地はありません。
しかし、払えないままの状態が続けば、訴訟を提起される可能性もあり、何らかの対応が必要になります。

もしどうしても自分の資力で支払うことができない場合、借り入れて支払うというのも一つの手段です。

判決で慰謝料の支払が確定すれば、自分がいくら嫌だと言っても強制執行で給与や銀行口座等が差し押さえを受けてしまう可能性もありますので、場合によっては他から借り入れをして支払うことも選択肢の一つと言えるでしょう。

3.不倫慰謝料が払えないなら弁護士へ相談を

不倫慰謝料が払えないと言っても、すぐに慌てることはありません。
まずは冷静に、慰謝料の支払い義務があるのか、請求された慰謝料額が適切かを考えましょう。

ただし、自分に支払い義務がある場合、支払えないとしても誠意を持って交渉に臨みましょう。

慰謝料額の判断が難しい、交渉に自信がない方などは、お気軽に弁護士にご相談ください。
弁護士が入ることで根拠を示した交渉ができますし、相手も感情的になりにくいため、スムーズにまとまりやすくなります。

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